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地方公務員試験

平成30年度から教養試験のどこが変わったのか | 傾向と対策

平成30年度の統一試験から教養試験の内容が変更されましたね。

これから地方公務員を目指す人からすると、今まで勉強してきたことは無駄だったのか、新しい科目が追加されたのかなど、不安に思っている人も多いと思います。

結論からお伝えすると、「あなたが受験する市役所が、今までの教養試験を採用する場合は今までの勉強は無駄にはなりません。

ここでは、平成30年度から始まった教養試験がなぜ変更されたのか、どこが変更されたのかについてお伝えしたいと思います。

試験問題は「日本人事試験研究センター」が作成

市役所採用試験の問題というのは、各市役所が独自に作成しているわけではありません。

試験問題は「公益財団法人 日本人事試験研究センター」というところで作成されています。

公益財団法人日本人事試験研究センターとはどのような法人なのかというと、簡単にまとめると「昔は国の機関である人事院が地方公共団体の試験問題を援助していたけれど、忙しくなってきたから地方公共団体の分は作れなくなったので、この日本人事試験研究センターが援助していくよ」ということです。

具体的には、昭和54年から市町村に対する試験受託事業を開始しています。

そして、今回の教養試験から内容を変更したものを使っていきましょうという流れになりました。

教養試験を変更した理由や変更内容

市役所の採用ニーズを取り入れた教養試験を提供するため

まず、教養試験とはどのような目的で作成されてきたのかについて、日本人事試験研究センターは次のように言っています。

教養試験とは?
 地方公務員は、ジョブ・ローテーションにより様々な部署で働くこととなるため幅広い知識、関心、思考力などの能力が必要とされます。
 当試験センターの教養試験は、地方公務員の採用試験として開発したもので、地方公務員としての職務遂行上求められる能力を測定できるよう設計されたテストとなっており、単に基本的な知識を問うだけでなく、それらの知識を動員して考える力を問う問題を多く出題しています。時事的事項の理解を問う問題や、地方自治に関する基礎的な知識を問う問題、論理的思考力を問う問題などを通じて、「採用試験は、受験者が、(中略)標準職務遂行能力(中略)を有するかどうかを正確に判定することをもつてその目的とする。」という地方公務員法第20条の趣旨を体現しようとするものです。

引用元:日本人事試験研究センターホームページ

簡単に言うと、今までの教養試験は「理想的と思われる公務員を量産するための試験」ということになります。

そこから、今回どのような考え方になったのかというと、多様化する社会の中で、各市役所の中でももっと多様な人材を採用すべきだという要望が出てきたのです。

そして、それに対応するためには、筆記試験のひとつである教養試験にバリエーションを持たせてはどうかという結論に至ったようですね。

つまり、採用側である全国の市役所の採用における考え方が変化し、その要望に応えるために教養試験の内容を変更したということです。

実はこれってとても重要なことだと思いませんか?
今までは市役所試験の対策はどこも同じようにしていれば良かったけれど、これからは各市役所ごとに求める人材が違うわけですから、面接や作文にも影響が出てくる可能性が高い

採用ニーズにより試験問題を選択するようになった

教養試験変更概要
平成29年度までは、学歴を目安にして試験問題を市町村が選んでいたんですね。

市役所の採用試験でも「上級(大卒程度)」「初級(高卒程度)」など分かれているところは、問題も別のものを使っていたのかもしれません。

そして、平成30年度からはどんな職員が欲しいのかによって問題を選ぶようになったということですね。
例えば、行政職に求めるものと保育士に求めるものは違うから、それによって問題を選べた方が良いというような使い方も予想されます。

新教養試験「Standard」(標準タイプ)

出題数 :40題
形 式 :五肢択一式
解答時間:120分

POINT
  • 今までの教養試験の後継
  • 難易度は2種類
  • 知識分野20題・知能分野20題
  • これまでと比べて時事を重視
  • 社会的に幅広い分野の題材を出題
  • 「古文」、「哲学・文学・芸術等」、「国語(漢字の読み、ことわざ等)」の出題が無くなる

新教養試験「Logical」(知能重視タイプ)

出題数 :40題
形 式 :五肢択一式
解答時間:120分

POINT
  • 知識より論理的思考力等の知能を重視
  • 難易度は2種類
  • 知能分野27題・知識分野13題
  • 知識分野では「自然に関する一般知識」の出題無し
  • これまでと比べて時事を重視
  • 「古文」、「哲学・文学・芸術等」、「国語(漢字の読み、ことわざ等)」の出題が無くなる

新教養試験「Light」(基礎力タイプ)

出題数 :60題
形 式 :四肢択一式
解答時間:75分

ここにタイトル
  • 公務員試験に向けた準備をしていない人向け
  • 社会についての関心や基礎的・常識的な知識、職務遂行に必要な基礎的な言語能力・論理的思考力を試す
  • 「社会への関心と理解」の分野には地方自治に関する基礎的な知識も含む
  • 解答時間も短く、唯一の四肢択一式

教養試験の変更点の傾向と対策まとめ

変更された理由を見ると、市役所職員として求められる資質が変化してきたことがわかります。

そして、今後は市役所ごとに求める人材も大きく違ってくる可能性があります。
ということは、教養試験だけの話に収まらないのではないかと個人的には考えています。

教養試験だけでなく、面接や集団討論、作文などで求められる資質も市役所によって違ってくることが予想できます。
つまり、今までのように市役所試験対策とひとくくりにはできなくなっていくのではないでしょうか。

新教養試験の「Standard」と「Logical」の違いは、出題分野の配分が違うだけですから、基本的な対策としては今までと変わらないように思います。
そんななかで注目しておきたいのが「Light」の存在です。

例えば、基礎学力よりも行政に入りたいのだから、専門試験をしっかりと勉強していて、なおかつ人物をしっかりと見たいという市役所では「新教養試験のLight+専門試験」という組み合わせを選ぶことが予想されます。

また、今までは努力がはっきりと結果に表れるように感じていましたが、もし、新教養試験のLightだけで受験できる市役所が増えると、民間企業志望者も「ついで受験」が増加して、公務員試験対策をした人には不利になることも考えられます。

あなたに最適な市役所を選んで受験することがとても重要になってくるように思います。

現在のところ情報がまだまだ出そろっていませんから、これから市役所職員を目指すなら、試験対策予備校に入って予備校の情報網をフルに活用することが重要になりそうですね。(独学で勉強しても、試験の情報を入手するのが困難になりそうです)

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