地方公務員(市役所)の役職(階級)の違いを解説 | 目安年齢も

地方公務員(市役所)の役職を解説

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地方公務員(市役所)試験を目指す人にとって仕事内容を知ることも大切ですが、実際に市役所に入ってからどんな役職についてどんなポジションで仕事をするのかも気になりますよね。

そこで、ここでは実際に私が勤務していた市役所をベースに、市役所職員の役職や仕事内容についてお伝えします。

ただし、ここでお伝えできるのは一例であり、自治体によって役職名称や目安となる年齢は違うことに注意してください。
あくまでも目安としてお考えいただければと思います。

市役所の配属先については「2ch市役所配属先ランキングまとめ」を参考にしてみてください。

目次

市役所では部をトップとした組織が一般的

市役所の組織図
一般的な市役所の組織としては上図のとおりです。

民間企業などでも同じようなものだと思います。
役職の名前などは企業などとは違うことも多いです。

あなたのように公務員試験に合格して採用された人は上図の青色の部分に属します。
つまり、あなたが頑張って出世した場合の最上位の役職は部長ということになりますね。

市長はご存知のように選挙によって選ばれます。

副市長は市長が議会の承認を得て任命されます。

そういう意味ではあなたが副市長になるという可能性がゼロというわけではありません。(現役の市役所職員から副市長になった人も存在します)

それに対して都道府県や政令市、町や村では少し違うことがあります。

都道府県や政令市は、一般的な市役所よりも大きな組織です。
もっと大きなピラミッドが必要になることがあります。

都道府県や政令市では、「部」のさらに上に「局」というものがあることがあります。

逆に、町や村ではもう少しコンパクトなピラミッドの方が良いことがあります。
その場合、町や村では「部」ではなく「課」が最上位の集団ということもあります。

私が勤務していた市役所の役職の例

市役所の役職の階段

主事(18歳から30歳あたり)

ここからがスタート!

初級で採用されても上級で採用されても基本的にはこの主事からスタートすることになります。
社会人(経験者)採用の人の場合は、年齢や前歴を考慮して「主任」や「主査」から始まる人もいます。

何もわからない状態から、いろんな職場を経験することで市役所の仕事を覚えていきます。

能力の高い人は主事であってもそれなりの仕事を任されることもあります。

主任(31歳から34歳あたり)

年齢や経験年数により一律に上がります。

主事と大きな違いはありません。

ある程度の経験を積んでいることから、人によってはやや大き目の仕事を任されることもあります。

職場によっては主任でも困難な業務を担当させられることもあります。

主査(35歳から)

ここから出世の差が出てきはじめます。

今までは年齢と経験年数だけで昇任されましたが、主査からは人事評価が影響してきます。

後輩たちをフォローしつつ、係内の中で主として実務をバリバリとこなしていく立場になります。

副主幹(39歳から)

係長級
係長としての準備期間的な立場になります。

係内で重要な業務を担当し、係内の中心的存在となることが求められます。
ここで長く過ごす人も出てきます。

係長(40歳から)

係をまとめる役目を担います。

係によって違いますが、2~5名程度の部下を持ちます。

課の考え方にもよりますが、予算の計上や執行などかなり負担の大きな役職です。

市役所によっては昇任試験に合格することが必要な場合があります。

主幹(45歳から)

課長補佐級

ここからが管理職となり、残業手当がつかなくなります。
係長の上司となり、係長へのアドバイスをしつつ部下を管理します。

残業の多い職員対策としても使われることが多く、残業手当を抑制するために昇任させられることがあります。(おかしな話ですが)

残業の多かった職員が、この役職になると早く帰るという人が出てきます。

50代でこの役職の場合、何かしらの問題がある人が多い印象です。

課長補佐(45歳から)

課長を補佐して、課内の調整を行います。

係を越える案件や課内の問題となる案件を解決していきます。
実質的に課内の部下を指示・監督します。

参事(49歳から)

課長級

課長見習いといった意味合いがあります。
仕事としては正直何をするのか不明です。(いてもいなくても問題はない)

ここで定年を迎える人もいます。

課長(50歳から)

課をまとめる役割りを担います。

ここまで来ると、所属長として一国一城の主という感じになります。
とはいえ、上司と部下の間の調整や政治的な案件にも関与することになり、配属される課によってはとても大きなストレスを抱えてしまいます。

課長の能力の差によって課員のモチベーションに影響を与えてしまいます。

出先機関の長

博物館や給食センター、支所などの長。

出先機関の組織の大きさによって、課長級の場合と次長級の場合があります。

本庁の管理職に比べるとストレス度が低いため、出世欲のない人にとっては理想的な配属先となります。
当然、市役所内での影響力は低く、逆に左遷的な意味合いもあります。

次長(54歳から)

部内の調整役

面倒で泥臭い仕事をこなすこともありますが、議会対応や対外的な対応をすることは少ないです。

庁内の調整をすることも多く、首長からのトップダウンの指示に対して各課へ指示を出します。
ワンマンなタイプの首長の場合、この役職の人の多くは「イエスマン」になりがちです。

部長(56歳から)

市役所組織の中で事務方のトップに位置します。

首長などの特別職からの指示を直接受け、部内を統制します。

また、市議会での答弁をすることも多くあり、各所の調整がメインになります。

その他次長級や部長級の役職(56歳から)

名称はいろいろありますが、次長や部長を補佐するような役職です。

職務内容としては、部内の重要案件を担当し、課や部をまたぐ調整をします。

私の勤務していた市役所に限っての話ですが、実質的には部長になれなかった定年前の人にプレゼントされる役職で、実質的な必要性はかなり低いです。

市役所の役職(階級)まとめ

公務員の役職は民間企業と比べると、役職に就くのが遅いですね。

民間企業では30前半で課長ということもめずらしくありません。
それに比べて市役所では50代になってから課長ということが珍しくありません。

私が勤務していた市役所の任用は、霞が関や都道府県庁のようにポストの数がしっかりと決まっていて奪い合うようにはなっていませんでした。

年功序列の悪い部分が出てしまい、「ポストがないなら作ってしまえホトトギス」の状態になってしまっています。
○○級という役職がそれですね。

私が入庁したころには、中途半端な役職はそれほど存在していませんでした。

徐々にいろんな役職が出現し、役職の重みというか価値が低下していきました。

組織内の年齢構成による部分が多いとは思いますが、明らかに業務上適切だとは思えない状態になっていきました。

今後、65歳定年制になっていくことでどのような変化が出てくるのか見守っていきたいと思います。




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