皆さんが努めている職場では朝礼を行っていますか?
一般にはオフィス勤務(ホワイトカラー)はさほど朝礼を行わず、工場(ブルーカラー)は行うと言われています。
職場の始業時間・タイミングも影響しますが、比較的重要性が高いため、行ったほうが良い場合もあります。
もし朝礼を行っていないなら、一度見直してみてはいかがでしょうか?
朝礼は仕事を効率的に最大の効果を得るのが目的
そもそも、なぜ朝礼を行うのでしょうか?
時間の無駄、と考えている企業も少なくはありませんが、様々な目的・意味を持っています。
一般的な朝礼は、社内の情報を共有したり、伝達事項を伝えたりする場となっています。
1日の作業や業務を確認する目的も持っており、スムーズに業務を開始する上で重要性が高いのです。
特にブルーカラーの職場で朝礼が多いのは、こうした意味合いが強いことも理由と言えます。
一般企業では朝礼をほとんど行わず、出勤後は各々が業務を開始しています。
特に大手企業ではその傾向が強いですが、朝礼は各種伝達・連絡事項を共有するだけでなく、様々な活用方法ができるのです。
朝礼そのものは顔合わせの意味合いが濃い反面、社員が一堂に会する貴重な時間でもあります。
こうした特徴から連絡のみで済ませる企業もありますが、現在は社内メールで共有すれば済んでしまう時代です。
これから朝礼を行うなら、目的を考えて実践する必要があるでしょう。
朝礼の際に達成すべき4つの目的
問題は朝礼で何を行うかですが、以下の4つのうちいずれかを目的にしましょう。
①その日のノルマや目標の共有・確認
最も基本的な朝礼で、特に小売業や飲食業に最適なパターンと言えるでしょう。
その日のノルマや目標を共有・確認し、意識させることを目的にしています。
業種なら全て当てはまるため、朝礼で共有すると良いでしょう。
②重要なタスク・スケジュールの確認
もし重要なタスクや来客予定などがあれば、朝礼を活用して社内共有するのがおすすめです。
メールで通知することもできますが、朝礼での口頭伝達のほうが確実性が上がります。
誰でも対応できるように共有しておきましょう。
③教育・訓練の場として活用する
朝礼を教育や訓練の場として使う方法もあります。
例えばプレゼンテーションの練習する場として、朝礼は最適な手段となるでしょう。
毎日担当社員を決めて簡単なスピーチをさせれば、プレゼン力を上げることが可能です。
社員の苦手を克服する場として、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?
④社員をお祝いする場として活用する
ややプライベートな内容になりますが、社員の結婚祝いや誕生日のお祝いの場に使うと良いでしょう。
円滑なコミュニケーションを生むとともに、社内での連帯感を高められます。
ただし、プライベートが関係する内容のため、事前に社員へ了承を取る必要があります。
嫌がる可能性も十分ありえますので、しっかり話し合いをしてから判断しましょう。
ミスを減らすためにも朝礼は必須
朝礼は様々な伝達事項を共有したり、社員とのコミュニケーションを深める場として有用です。
さらに、業務上のミスや齟齬を減らす場としても活用できるでしょう。
一般企業は、メールで各種伝達事項を共有しますが、社員全員へ伝わるとは限りません。
タイミングによってはチェックができず、重大な事項を共有できないままというパターンもありえます。
一方、朝礼は社員全員が集まる格好の機会です。
この時に重要事項などを伝えておけば、共有漏れが生ずるリスクも軽減できるでしょう。
それが最終的にミス・齟齬を防ぐことにも繋がり、業務が円滑に進むようになります。
どのような企業においても、朝礼は必須と考えて差し支えありません。
朝礼は手間などが掛かる点はデメリットと言えますが、それを上回るメリットがあります。
朝礼で情報共有すれば、統一した目的を持つことができ、社内の連帯感を高めることが可能です。
朝礼による組織への影響の例
良い朝礼の例を紹介
機械部品を手がけるメーカーのA社は、従業員が50人ほどの小さな企業です。
創業時からずっと朝礼を続けていますが、最近はマンネリ化が大きな問題になっていました。
もう朝礼をするだけ無駄じゃないか、という声も出るようになり、廃止の方向で検討されていたそうです。
しかし、社長は朝礼を続けるべきだと感じ、思い切って今までのスタイルから大幅に変更したのです。
そのスタイルというのが、毎日各社員を交代で朝礼の担当にし、自由な形式で行うというものへの変更でした。
それまでA社は、社長や役員らがスピーチしたり、連絡事項を共有する程度の朝礼が続いていました。
そのスタイルを改め、社員へ好きなように朝礼をさせることにしたのです。
その結果、最初の頃は単なるスピーチの場でしかなかった朝礼が、いつしか社員の発表の場へと変化していったのです。
プレゼンの練習をする社員もいれば、プライベートでの出来事を話す社員、新しい製品をする社員など、どんどんバリエーションも増えていきました。
そして朝礼が楽しみになる社員が増え、今までより社の一体感が増したそうです。
ダメな朝礼の例を紹介
一方、ソフトウェア開発を手がけるB社は数ヶ月前に朝礼を導入したばかりです。
社員同士のコミュニケーションを深め、社員のやる気を高める目的で導入しましたが、結果は散々たるものでした。
B社で行われていた朝礼は、典型的にダメなパターンの朝礼だったからです。
B社が行っていた朝礼は、社員の発表の場や教育の場でもなく、単に重要事項の共有と社長の長いスピーチのみでした。
社長はおしゃべり好きのようで、朝礼のスピーチも楽しんでいたようですが、それを毎日聞かされる当の社員の評判はいまいちだったのです。
しかし、それを声に出して言うこともできず、毎日ただただ社長のスピーチが終わるのを待つだけです。
また、重要事項の共有とは言っても重要度の低い連絡事項や、一部社員のみに関連した伝達事項などばかりでした。
社全体の共有事項はほとんど無く、メールや社内ネットで共有すれば十分な内容ばかりだったのです。
そんな朝礼をまだ続けているB社ですが、いつか無駄な朝礼であることに気づくのでしょうか。
朝礼の目的まとめ
朝礼は様々なメリットをもたらしてくれる一方、間違った行い方をすると時間を無駄にします。
社員のモチベーションが下がってしまい、業務に支障をきたす可能性も出てくるでしょう。
このため、朝礼を行うならば内容をしっかり考え、社員のやる気や業務効率化へ繋げる必要があります。
特に大きなメリットは、社や職場の目標を全員で共有できる点にあります。
仮に目標が定まっていても、それを社員が意識できなければ、職場全体に一体感が生まれることはありません。
また、モチベーションも上がらず、目標の達成すら危うくなるでしょう。
朝礼でそれを伝え、明確にすることで、社員全員が目標を意識して仕事へ取り組み、一体感が生まれます。
社員の働く意欲や、モチベーションを高められるメリットもあります。
朝礼は始業前に全員が集まりますので、意欲を高めるスピーチを行えば、全社員のやる気を高めて仕事を始められます。
スピーチの内容に工夫が必要ですが、モチベーションアップに朝礼が一役買ってくれるでしょう。
持ち回りでスピーチさせたり、しばらく社員同士で話をさせる時間を設けてみるのも良いでしょう。